戦う力がない羊の運命

林 大五郎 昌治

2015年10月04日 14:17

が人間に連れられて屠殺(とさつ)場に向かっているなら、

羊は最後の渾身の力を振り絞って、人間に体当たりを試みてよい。

家畜であれ、昆虫であれ、なんであれ、生き物が自らの生存をかけて刃向うのだから、
それを咎めるがあるのはおかしい。


体当たりされた人間が、

「よくも突き飛ばしてくれたな」と、羊を棒で叩くのか、
「まあ、最後に暴れるのは仕方ない。」と綱を締めるだけにするかは
その人しだいだけど、

どのみち羊が屠殺(とさつ)されるのには変わりない



羊は人間を脅かすほどの牙も爪も力も戦力を)持っていないのだから。





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